Hebidas ヘビダス  ボールパイソン大百科

P194  マウスからラットへの転換

 餌の種類がマウスからラットに変わったり、死んだばかりのネズミから解凍したネズミに変わったりすると、餌を食べるのをためらってしまうボールパイソンもいる。我々はこうした問題にはあまり出会わない。我々の飼育しているボールパイソンのほとんどは、マウスでもラットでも選り好みしないし、マウスを与えた翌週にラットを与えても平気で食べる。しかし、餌が変化するのを好まない頑固なボールパイソンもなかには存在する。

 こうした場合、我々は「愛のムチ」作戦を使うことにしている。頑固なヘビが今まで食べていた餌を与えるのをやめ、そのヘビに食べさせたいと思っている餌を週に数回与えてみるのだ。我々は頑としてその姿勢をつらぬき、やがてヘビは与えられた餌を食べるようになる。「わざとヘビを空腹状態に追い込むのは虐待だ」と言って我々を非難する前に思い出してほしい。ボールパイソンは定期的に何週間も絶食をする動物種なのである。それに、ヘビが望む餌を与えたところで、食べない可能性もあるのだ。

 我々のほうが根負けするまで我慢したヘビもいたが、そう多くはなかった。別項でも述べたが、ボールパイソンはマウスだけを食べていても、長く健康に生きられる。他の餌を食べないからといっても、別に悲劇ではない。

 経験から言うと、健康なボールパイソンは食べられる餌があれば、飢え死にするようなことはない。本当に腹を空かせているボールパイソンは、幅広い種類の脊椎動物を食べるものである。

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