Hebidas ヘビダス  ボールパイソン大百科

P217  メスの成体

 通常、メスが性的に成熟するのは、3〜4年目である。メスにおける性的な成熟度は、年齢とサイズの両方が関係しているようだ。体重が0.7kgしかないのに、3〜4個の卵を産んだメスもいたが、ほとんどのメスは、繁殖活動に入る2〜4年目には、体重が少なくとも1kgに達している必要がある。

 「メスが3年目に繁殖をはじめる」というのは、たとえば2001年7月に誕生したメスが、2003年7月に2歳の誕生日を迎え、2003〜2004年にかけての冬に繁殖をするようになる、という意味である。ブリーダーのなかには、「三度目の冬に繁殖をはじめる」という言い方をする者もいる。しかし、メスは冬になると必ず繁殖をするわけではないということも忘れてはならない。

 メスの性的な成熟度を知るためには、年齢とサイズが一つの目安になる。しかし、繁殖可能な状態に達しているはずなのに繁殖しようとしないメスもいる。オスの場合と同様に、メスのなかにも繁殖に向いていない個体がいる。オスの選び方が、その原因になっている場合もある。あるオスとは交尾しようとしないのに、別のオスとは積極的に交尾するメスを見たことがある。他にも、くわしいことはわかっていないが、ストレスが原因で卵黄形成や排卵に影響が出る場合もある。自然捕獲したメスのボールパイソンを飼育環境で繁殖させようとしても、うまくいかないことが多いが、これなどはストレスが原因になっている好例だろう。

 

P217  繁殖可能な年齢

 メスのボールパイソンは30歳代になっても、ちゃんと繁殖することができる。1961年にセントルイス動物園にやって来た成体のメスは、1989年に有精卵のクラッチを産んだ。このメスは28年間にわたって飼育されており、卵を産んだ時には少なくとも31歳になっていたはずである。このメスは40年以上飼育された後、2001年にも無精卵のクラッチを産んでいる。ゲルナーの報告によると、セントルイス動物園は1947年に成体のメスのボールパイソンを2匹入手した。そのうちの1匹は29年間飼育された後、1976年の4月に有精卵を産んでいる。もう1匹も1977年4月と1979年4月に有精卵を産んでおり、飼育期間はそれぞれ30年と32年になる。

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